2022年3月30日
着物を「晴れの日のドレス」にリメイク。伝統を未来へ繋ぐ仕事で輝く女性
羽生 真理さん
逗子の小坪エリアにアトリエを持つ椿屋。羽生真理さんという女性が営むこの会社は、「大切な着物を、ドレスやワンピースにオーダーメイドで仕立て直す」、リメイクドレスの製作を行っています。
アンティークやヴィンテージの着物、成人式で着たきりの晴れ着、譲り受けた大切な着物。出番が少なくなった大切なそれらを預かり、糸をほどく時は「日本の美や伝統技術、職人、そして袖を通した人など、お客様の手に渡るまでに様々な”ストーリー”を受け継いだ”古布(こふ)”に敬意をはらいながら、一目一目丁寧にほどく」と言います。
「何気ない日にもさりげなく着られる服に」「演奏会で自分を演出するドレスに」「世界にただ一着だけのウェディングドレスに」。そんなオーダーを受け、着る人を輝かせる一着として、末長く纏ってもらえるよう作るのが羽生さんのお仕事です。
羽生さん自身の最大の趣味も「古い素敵な着物を求めて骨董市やネットショップを見て回ること」なのだとか。「古い着物はどれだけ見ても同じデザインのものはまず出てこないので、ずっと感動し通しです。」
好きが高じて生業となった今の仕事、起業したときは横浜でしたが、結婚を機に逗子に引っ越して来られたそう。
「実は最初は、出店先や仕入れに行くにも不便だし、大変だなぁ…と思っていました。でも生活するうちに、自然が身近で落ち着いた環境の中でものづくりをする事が こんなに心地良いんだと知りました」と羽生さん。
仕入れも販売も、10年前よりオンライン上で出来ることが充実したことで、今では逗子で仕事が出来ていることを本当に良かったと感じているそうです。
「人の繋がりもあたたかいです。子育てをきっかけに、地域の様々な集まりに参加するようになりましたが、老若男女色んな方と繋がれました。楽しいですし心強くもあります」。
「子供の頃から、好きな事と外国に行くことを結び付けられたらなあ、と思っていた」という羽生さん。着物リメイクドレスを作り始めたことで、海外を行き来する方からのオーダー、舞台衣装のオーダーもあり、「計らずも夢に近づいている」と言います。逗子から海外を見据えて活躍する彼女の勢いは、まだまだ輝き続けます。